2012年10月18日木曜日

ブノージュ村の夏休み;その10 ドムのワイン。

ブノージュのあるマルミニャック村はロット県に属している。ロット県の県庁があるのが、黒いワインとして知られるカオール。毎週買い出しに行くカザルの朝市に並ぶのも大半が地元のカオールだから、ケイコさんちで毎日飲むのもカオールが中心です。このカオールのワインはブノージュの南のロット川沿岸で作られている。濃くて個性的な風味が薫るカオールも、近ごろはやや軽めのものが多くなっているみたい。
ロット沿岸の平地に広がるカオールの畑。















ブノージュの北、ドルドーニュ川寄りの丘に "Cave du Vin de Domme" という小さなワイン醸造所があります。ここがケイコさんちにいちばん近いワイン産地。
ドムの畑。少しずつブドウ畑を拡げている。

















100年ほど前まで作られ、その後絶えていたブドウの栽培とワイン生産を、この辺りの農家が共同で再生させたというドムのワインは、20haほどしかない畑のぶどうで作られている。 生産量は少ないし無名だからパリでは手に入らないけれど、正直でまっとうな味のワインです。
ドムの醸造タンク。この裏に樽が並んでいる。

















ケイコさんの案内で行った数年前には、2、3年前からのストックを試飲して気に入った "Périgord Noir" を、毎年クルマに積み込んで帰っていた。でもどうやら人気が出て来たらしく、今年は2010年以前の「ペリゴール・ノワール」はもう在庫切れ。2011年ものはまだ樽からビン詰めされていなかった。
繁盛のドム。試飲に寄る人が増えている。

















在庫があった ”Cuvées Tradition" を少しだけ買ってきた。でも日常飲むにはいいけれど来客のときの常備ワインとしてはやや不満。
5〜7ユーロ台です。右がベルジュラック。



















で、9月末、毎年恒例のアントニーのワインとチーズ市で、去年気に入っていたベルジュラックのワインを今年も買いました。ベルジュラックはドムより下流の、やはりドルドーニュ沿いの丘で作られている。 この辺りのワイン、高級ボルドーにはかなわないけれど、手頃で安心して飲めるのがうれしいのです。
だらだらと続けた夏休み報告,ひとまずこれでオシマイにします。(宏)

2012年10月12日金曜日

今年もフォントネ・オ・ローズの青空市。

これが無いと秋になった気がしないフォントネ・オ・ローズのブロカント。今年も行きましたよ。
去年は夏のような暑さだったけれど、今年はぐっと冷え込んで風が吹いていた。でも人出も出店数も、去年にも増してすごい数。半日ではぜんぶ見切れないほどです。
みんなしっかり着込んでいます。

















いつも「今年はあまり買わないぞ」という姿勢で出かけるのですが、あはは、やっぱり買ってしまったよ。安くて可愛いものがたくさんあるんだもの。
タンポポのお皿、13枚で10ユーロ。重かった…。






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ホウロウのやかん。薄緑は4ユーロ、白は1ユーロ。























白いやかんは、いま家で使っている真っ赤なやかんとまったく同じ型。取っ手が剥げているだけで、あとは傷もないし中もきれい。薄緑のほうも傷や汚れがなく,それにこの膨らんだ形がなんともいえず可愛い!
(宏)は、地味にインクの吸い取り紙ホルダー(なんか名称があったと思うけど、思い出せない)を2個買いました。
カッコいいけど、使う機会はあるのかなあ。
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そろそろウチも出店する側にならないと、モノが収納しきれなくなりそうです。(由)

2012年10月9日火曜日

ブノージュ村の夏休み;その9 林間の昼食。

すっかり秋なのに夏休み報告の続きです。ブノージュの夏の楽しみのひとつに、あちこちの蚤の市めぐりがあります。パリでも春や秋には毎週末どこかの通りで、ブロカント(古道具)、アンティキテ(骨董市)、ヴィッド・グルニエ(ガラクタ市)が開かれる。でもヴァカンスの時期になると、青空の下の蚤の市の中心はフランス中の田舎に移ります。有名行楽地は別だけど、田舎の蚤の市のほうが掘り出し物の確立が高いし、値段もはるかに安い。それに、のんびりムードがいいのです。 ドルドーニュ上流、もうコレーズ県の端っこにある小さな村ナデイヤック(Nadaillac)のヴィッド・グルニエは、村はずれの林の中が会場だった。
昼前に着いたら、木立に囲まれた会場の真ん中に、細長いテーブルが何列も並べられ、食卓の用意がされていた。
赤い紙が敷かれたテーブル。右手に調理場。
















村にはカフェもないので、この日の昼限定の青空レストランです。事前に食券を買って、昼時になると客も出展者も好きな所に席を定める。
次々と皿が運ばれて。
















前菜は生ハムメロン、メインは羊のロースト豆煮込み添え、デザートは杏のタルトかチョコレートケーキ、またはロカマドールのチーズ。テーブルの各所に、パン籠と水、白・赤・ロゼのワインのピシェがテキトーに置かれている。子どもや飲めない人にはジュースかコーラ。 で、12ユーロ。どれも地元の産物だから、ショウジキでおいっしい。
デザートを待つ間のおしゃべりタイムです。
















マルセイユから来たという隣の席のおっさんは、わしゃ、もうすぐ定年で、引退したらこの辺に家を買って過ごすつもり。ということでした。(宏)

2012年10月1日月曜日

庭もすっかり秋です。

朝晩は暖房が欲しいくらいの涼しさになりました。
けさ洗濯物を干していたら、庭のテーブルの上に大きなバッタが。小さいのはよく見るけれど、こんなに立派なのは珍しい。秋ですねー。
シャッター音を聞いたら、地面に飛び降りた。

















庭の果物も秋の味です。リンゴは去年ほどたくさんは生らなかったけれど、大粒で甘い。でも春の長雨がたたったのか、けっこう虫食いだらけで切るのにひと苦労。
真ん中のは「富士」クラスの大きさ。新記録です。

















豊作なのは西洋梨。毎年ミニサイズの実しか生らなかったのに、今年はちゃんと食べられるくらいの大きさに育ってくれた。色がきれいで、食べるのが惜しいくらい。
右上はプラムです。

















車庫の屋根のブドウ畑も豊作で、2週間前の週末にホソキさん、マコトさん、アキさんに参加してもらって収穫を行いました。まだ陽が強く、トタン屋根であぶられながらのブドウ積み,ご苦労さまでした。平年より糖度が低く酸味の勝った果汁だったけれど、発泡白ワインに混ぜると何ともいえない爽やかな味。
葉の陰にはウンザリするほど大量のブドウが隠れてる。

















でもね、じつはまだ半分しか採りきれていないんですよ。秋の長雨に打たれてヘドロ状になる前に、何とかしないといけないのだが……。悩ましいことです。(由)