2016年12月25日日曜日

さようなら石神井公園。

いつも日本に戻った時の拠点にしていた石神井の家を処分してしまいました。特にここ数年、(由)は年の大半を、(宏)も秋から冬には、バニューよりもこの家で過ごすことが多かった。
もしかしたらもう更地になってるかも。
家具も道具もすべてを片付けるのはけっこうたいへんだった。古いテーブルは(宏)の母親の実家だった秋田の温泉ホテルの食堂で使っていたもの。この大きくて重いテーブルは、川越のわたぬきさんの蔵屋敷に落ち着き、スコットランド製の椅子は、駿河台のエスパス・ビブリオへ、という具合。
それぞれ収まるべきところに収まって、よかった。
家の近くの三宝寺池、その東の石神井池の風景ともおさらばです。
水鳥の楽園、三宝寺池。
釣り人のいる石神井池。
石神井公園は都内では珍しい静かでのどかなところ。お世話になりました。
石神井川のシロサギさん。
でもそれより残念なのは、近くの越中屋の豆腐が食べられなくなったことかな。
・・・・というわけでバニューの家に戻りました。さぼり気味だったこのブログ、本来の「ばにゅうのやど」報告に努めまーす。(宏)

2016年10月6日木曜日

11月19日「パリの21世紀建築」のトークショー。

駿河台エスパス・ビブリオでのトーク・ショー、続いて次回のテーマは「パリの21世紀建築。変貌する街を考える」です。
ユネスコ世界遺産のセーヌ河岸一帯だけでなく、パリの中心部は歴史遺産として保護されている建物も多く、景観保全の上からも新しい建築はわずかな例しかありません。
そんな中で、1970年代末に造られた「フォロム・デ・アル」の改築が完成しています。
地下広場を囲む低層の建物を大屋根が覆っている。
 ブーローニュの森に建てられたのが「フォンダシオン・ルイ・ヴィトン」。ガラスの曲面を組み合わせたフランク・ゲーリーによる建物は、かなリ奇抜な建築。建築に奇抜さはいらないと思うけれど、ここは遊園地のような楽しさがある。
ルイ・ヴィトン財団の現代美術館。
パリ市内外の再開発や新しい建物のプロジェクトの設計は、ほとんどが公開コンペになっていて、田根剛、藤本宗介など多くの日本人建築家の案も選ばれています。
都心の老舗百貨店サマリテーヌの改装・改築はSANAA。かつてルノーの工場があったブーローニュ・ビヤンクールのセーヌの中州スガン島に間もなく完成する音楽ホールは坂茂の設計です。
坂茂によるスガン島の「シテ・ミュージカル」。
 歴史的な建物が少ない周辺区、それも鉄道用地や外周道路沿いの倉庫街だったところに、新しい街が次々に生まれている。
そして今、《グラン・パリ計画》の名の下に、郊外も含めた交通網の整備と都市開発が急速に進められている。郊外に出ると、すぐに一面の緑の森や畑に囲まれているパリだけれど、大きくその姿を変えようとしている。
パリは2024年のオリンピック開催に立候補しているのです。(宏)




2016年10月2日日曜日

10月22日、またトークショーです。

駿河台の図書室カフェ、エスパス・ビブリオでのトークショー、今回はオーギュスト・ぺレによって再建された都市、ユネスコの世界文化遺産にも登録されているル・アーヴルの話です。
ル・アーヴルは、パリを流れるセーヌがノルマンディを抜け、英仏海峡に出る河口の港町。モネが『印象ー日の出』を描いた、印象派発祥の地です。
モネが描いた場所には巨大なクルージング船が停泊していた。
 第二次大戦の末期、ドイツ占領下の街はイギリス軍の空爆で徹底的に破壊されてしまう。戦後すぐに政府の要請で、〈コンクリート建築の父〉と呼ばれたペレが廃墟と化した街を再建します。
ペレが設計した集合住宅の一室です。
戦災を免れた倉庫群がショッピングモールに。
この夏、オヴニーに記事を書いたのだけれど、掲載できなかったたくさんの写真を見ながら、フランスのほかの町とは違うおもしろさがあるこの港町を紹介します。(宏)
トークショーの申し込みはクリックしてエスパス・ビブリオへ。

Yutaka YAMAMOTO写真展。


ウチとほぼ同じころからパリに住んでいる友人のユタカさんの写真展が東銀座の靖山画廊で開かれています。
テーマはなぜかタマゴ。いつもながらいい写真です。(宏)→

  

2016年10月1日土曜日

ノーカーデーと中古車規制。

長い間ごぶさたしていたら、すっかり秋になってしまいました。

 さて、9月の最終日曜日、パリの都心部からクルマの走る姿が消えました。
といってももちろん、パトカー、消防車、救急車などの緊急車両とバス、タクシーは例外で、一般のクルマやバイクは11時から18時の間、全面通行禁止というもの。
パリ市の排気ガス削減キャンペーンの一環です。
セーニヌ河岸道路も自転車ものんびり。
雨上がりせいもあるけれど、ふだんは排気ガスでいっぱいの都心も、この日は気持ちよかった。
止まっているのはタクシーです。
 2025年までに、現在の温室効果ガスの排出量の75%削減を掲げるパリ市は、この7月から20年以上前に製造されたクルマを対象に、市内の走行を8時から20時まで禁止すると発表。今の所はほんとに止められたという話は聞いていないけれど、11月からは35ユーロ、来年1月からは68ユーロの罰金が科せられるそう。20年以上という規制も、年々さらに厳しくしていくらしい。
中古のフィアット・パンダに乗っているユタカさんは、そう言われても新車を買うほどユタカじゃないしな〜と。
モンマルトルの2CVレンタカー。
ヴィンテージもののクラシックカー愛好者団体などは、例外措置を求めているそう。
観光客向けにシトロエン2CVのレンタカーが人気だけれど、これもどうなるのかな? 
11月末にはパリでCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)が開かれます。(宏)

2016年6月7日火曜日

増水したセーヌ。

いつもなら爽やかな日々が続く4月から5月、今年はやたら寒くて毎日雨ばかり降っていた。で、6月の初めには、セーヌの上流に注ぐロワン川やヨンヌ川が氾濫。パリのセーヌも水かさが増して、洪水かという騒ぎ。左岸のセーヌ沿いの地下を走るRER・C線は運行停止、メトロ4号線のサン・ミシェル駅も閉鎖され、ルーヴルやオルセー、ケ・ブランリの美術館も万一の事態を想定して休館に。
いちばん水位が高くなった3日、どんなようすか見に行きました。
岸の遊歩道はすっかり冠水。
河岸の散歩道や自動車道路はすべて冠水していて、ポン・ヌフから降りるシテ島西端の公園スクアール・ヴェール・ギャランも水没している。
水没したシテ島の先端。
水位は橋桁近くまで上がっていて、遊覧船や川船は係留されて動けない。猛スピードで流れる木材やプラスチックの破片を、消防の小さなモーターボートが拾い集めている。
チュイルリーとオルセーを結ぶ歩道橋の下です。
オルセー河岸。水際まで降りて流れを見る人たち。
でも河岸にはブキニストの屋台が出ているし、ほとんどの橋はふだん通りに車も走っていて、テレビのニュースが騒ぐほどのこともなく、4日 からは水も引き始めています。
これも 地球温暖化の影響だろうけど、やれやれ。(宏)

2016年4月24日日曜日

静かなソー公園。



先週、ウチの庭のサクランボの花が満開だった。
真っ白。でも絢爛。
昼過ぎにアントニーの歯医者に予約があったけれど、その前にソー公園を抜けて桜のようすを見ていくことに。
平日昼前の公園は人もまばら、いつもながら空が広くて気持ちがいい。
飼い主はどんどん先へ行っちゃって。
ル・ノートルの世界です。
ここからフミオが小さいころ首を出して抜けなくなった。
運河の脇の森の中の桜の園。ピンクの八重桜は何本かが開花していたけれど、花見にはまだ早い。数人しか人もいない。
膨らんだ蕾がほんのり赤い。
運河脇には走る人たち。もう一つの白い桜の園はもっと遅くて、誰もいない。
せっせと走る人たち。
爽やかな白い桜の園。
芽吹いたばかりでまだ裸の並木を抜けて、アントニー側へ出ました。
まだ寂しい並木道。
歯医者でアマルガムを詰め直してもらってから、アントニーに住んでいたころになじみだったカフェで昼ごはん。昼どきのラッシュが終わったカフェものんびり。ゆっくりゆっくり(まずいわけじゃなく麻酔が残っていたから)時間をかけてステーキを平らげました。
1928年創業のカフェ・デ・スポール。よくある名前だ。
ウチに帰ったら、冷たい雨が降ってきた。
風情はあるけどちょっと寒い。
雨に打たれた桜が散り始めていました。(宏)

2016年4月2日土曜日

石神井公園の桜。

ばにゅうの家に戻る前に、石神井公園の桜便りです。
まず石神井池の畔。明るい遊歩道に並ぶ桜が池に向かって花を咲かせている。桜の根もとにはおじさんたちが釣りをしています。

三宝寺池側の高台には大きな桜が並んでいる。まだ昼前なので人出も少なくて、保育園や幼稚園の子供たちが楽しそうに歩いている。ところどころにシートを広げているのは花見の準備です。
三宝寺池の畔にはいつも、水鳥を撮るおっさんたちがプロ顔負けの超望遠を並べている。対岸の桜を背景に、被写体モデルの主役アオサギさんが「はいポーズ」でした。
 
平和そのものだけれど、保育園、フクシマ、再稼動、普天間、安保法案と、じつはコワいことだらけの日本の春なのですが……。(宏) 
 

2016年3月31日木曜日

神田川の桜。

西武新宿線中井駅近くを流れる神田川。川沿いの桜が咲いています。

石神井川や目黒川のような並木の華やかさはないけれど、のどかでなかなかいい感じです。(宏)

2016年3月22日火曜日

パリの水仙売り。

ご無沙汰してしまいました。また冷たい風が吹く日もあるけれど、陽差しはさすがに春ですね。
オヴニーのミホさんから、パリの春を告げる写真が送られてきました。
花束を売る水仙売りは、長かった冬の終わりを知らせてくれる風物詩。
しばらく石神井に滞在していたけれど、4月にばにゅうに戻ったらぶろぐ更新に努めます。(宏)