ナンテールの病院で
小曽根真さんのコンサート。2010年の11月に続く2度目の無料演奏会です。前夜、シャンゼリゼ劇場でパリ室内管弦楽団との共演を聴いたばかりのあやかさんと(由)との3人で、ナンテール・ユニヴの駅からのバスで病院へ。
|
19世紀以来の病院です。 |
|
会場の食堂へ向かう人たち。 |
一昨年の小曽根さんのコンサートがきっかけで、その後連続コンサート"PIANO/CASH“ として、ふだん音楽会などへ行くことのできないここの老人ホームの人たちや入院患者のために、何人もの一流ピアニストたちがこの場で演奏してきた。2011〜12年のシリーズの締めくくりとして、再び小曽根さんの登場というわけです。
前夜、シャンゼリゼ劇場でのコンサートを終えた小曽根さんは、ここに戻ってこられてとてもうれしいですと、オリジナル曲 "reborn" から演奏を始める。ピアノの響きに、前回をはるかに上回る数の人たちがみるみる引き込まれていく。
|
France5 のTV取材陣も来ていた。 |
『聖者の行進』や『愛の讃歌
』、
『バラ色の人生
』では、皆が大合唱。今回は近所の小学生も聴きに来ていて、小曽根さんが「踊りたくなったら踊ってね」というと、ショパンの『子犬のワルツ』、白雪姫の『いつか王子様が』に合わせて楽しくダンス……。
|
地域の人たちに“開かれた病院”なのです。 |
演奏が終っても、私が歌います、という人が次々出てきて、ピアフをアカペラ。「ぼくの宿題。次回はシャンソンをたくさん弾けるようになってきます」と小曽根さん。
|
車椅子で歌うおじいさんと耳を傾ける真さん。 |
|
歌うおばさんと聴く真さん、通訳のあやさん、司会のドミニク。 |
小曽根さんはピアノそのものはもちろんだけど、聴く人に語りかけながらその気持ちの動きを汲んで演奏していくのがすごい。そして、その真さんの言葉を即座に的確なフランス語にしていくあやさんもまことにすごい。一緒に行ったあやかさんがあやさんのあざやかさにあやかりたいと感動してました。
|
病院の庭。 |
夜にポンピドゥ・センターそばの四川料理屋で慰労会。集まったのは、小曽根さんに続いてこのPIANO/CASH で演奏したシャニ・ディルカさん、この催しを企画したドミニクとあやさん、チェリストのエリックマリア、映画撮影監督の永田鉄男さんなど。羊の串焼き、辛い内臓スープで夜が更けました。(宏)
0 件のコメント:
コメントを投稿