建築家の(A)さん一家が住んでいるのは、アールヌーヴォー建築家エクトル・ギマールが設計したアパルトマン。幾棟ものギマール建築があるオトゥイユの一画で、せっかくなら外も内部もよく見えるときにと、休日の昼下がりのごはんに呼んでくれました。
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アガール通り10番地がその集合住宅。 |
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通りの表示もギマール。 |
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雨樋にもギマール模様。 |
5階の(A)さんのお宅は、扉や暖炉なども建築当時の状態がきれいに保全され、大きな窓からの明るい光にあふれている。
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暖炉にはふしぎな形の鉄のカバーが据えられている。 |
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出窓や間仕切りの扉の曲線が美しい。 |
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バルコニーの鋳鉄の鉄柵もギマールそのもの。 |
斜め向かいの集合住宅もギマール建築。これらの建物は1909年〜11年に建てられている。
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屋根裏部屋の窓の庇がおもしろい。 |
(A)さん宅で真近に見たギマール様式の家は、どの部屋も明るく魅力的で、住み心地もよさそうでした。
1909年に結婚したギマールがモザール大通りに彼の最高傑作といわれる自邸を建てたのも同じころ。既にアール・ヌーヴォーの流行は終っていたけれど、彼の建築が流行とは関係なく、それぞれ独自の魅力を備えていることがわかります。
近くにはやはり同じころに建てられたメッツァーラ邸や、初期の名作カステル・ベランジェもある。
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メッツァーラ邸。吹き抜けのガラス天井。
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カステル・ベランjジェの入口です。 |
ギマールの建物は、今も住居として使われているから、ふつうは内部を見ることができない。(A)さんありがとう。あ、それに、きれいな春野菜のゼリー寄せ、色鮮やかなお米のサラダ、そしてブランケット・ド・ヴォー、タルト・オ・ショコラ ……。ほんとにおいしかったでーす。
ときどき部分的に公開されるメッツァーラ邸なんか、ほんとはミュゼ・ギマールにしてくれたらいいのにね。(宏)
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