2013年3月2日土曜日

へんな外装。

14号線のビブリオテク駅から国立図書館ミッテランに向かうフランス大通り(すごい名前だ)と、新トルビアック通りの角に、もうすぐ完成という感じのデカ イビルが建っていた。図書館が出来てからこの一帯は次々に新しい建物が出来て、かつての線路沿いのわびしい風情がすっかり消えてしまった。この新トルビアック通りも数年前まで鉄道線路にかかる陸橋だった。 で、このビル、壁面いっぱいに角材をバラバラに打ち付けたような外装なのです。
台風の後の材木屋みたいです。
 














この外観から“nid de Ricciotti (リチオッティの巣)” と呼ぶらしいこの建物、住宅とオフィスや商業施設が入る複合ビルで、中庭の3階には人口の池なんかもあって何やらドラマチックに造られているらしい。設計者ルデイ・リチオッティのイメージは “インディアナ・ジョ−ンズの雰囲気” なんだそう。この人、ルーヴルのイスラム展示室なんかも手がけていて売れてる建築家だけど、目立ちたがりなんだね、きっと。
そういえば、パレ・ロワイヤル東のサントノレ通りに面した文化省の建物は、古い建物の外装を遺して内部はすっかり改装したもの。ところがその古典的な外観の建物が、銀色の金属製の奇妙な模様ですっぽり覆われいます。
巨大な蜘蛛の巣城です。

















 
パリの空と雲を表現したというんだけど、雲というより蜘蛛の巣。文化省というのは、歴史的な建造物を保存する総本山なはずだけど、これっていいのかなー?
さて、わがバニューの家の前の坂道のてっぺんにも、へんな外装の建物が出来つつある。3月末に完成予定の市の体育館なんだけど、板がなんとも中途半端に打ち付けられているのです。板の内側の壁面には、どう見ても断熱材みたいな真っ黒な布状のものが貼られている。その黒壁に部分的に板が貼って放置してあるから、いったい外装工事はいつやるんだろうと思っていたら、なんとこれが出来上がりの姿なんだって。
なんか半端な感じ。












手前は玄関のある棟。暗くて何とも半端な感じ;





















というわけで、どうやら機能とはあまり関係のない(いや、もちろん外観も機能のひとつなんだけど) 外装で人目を惹くのが今の建築のはやりらしい。
何年かして汚くなったり飽きて来たら外せばいいや、ってことなのかなぁ。(宏)







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